h-tg2’s diary

日々の雑感、投資、アートなど色々

大荒れの予想

株主総会の時期です。

 

去年ちびちび売買して最終的には最小単位しか保有してない東京電力ですが、6月28日に株主総会が行われます。

幼稚園の行事でいけないのだけど、株主提案がすごいことになってます・・・。

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http://www.tepco.co.jp/about/ir/stockinfo/pdf/160530_1-j.pdf

第2号議案から、第11号議案までかなり緊張感がある内容となっています。

しかし、P21にて、すさまじいことに、

第2号議案から第11号議案に対する取締役会の意見は、

 

いずれの議案にも反対いたします

 

え、そうなの?

議案に対しての付言として、今後関係者と協議して決めていきたいとあいまいな感じにしていますが、どの議案も結構切羽詰まっている感じなので、その対応で良いのだろうか疑問。

気になった議案を2つほど列記。

第6号議案 定款一部変更の件(5)

○議案内容

 以下の章を新設する。

第△章 放射能汚染水の海洋放出の禁止

 第×条 本会社は、トリチウムを含む放射能汚染水の海洋放出を行わない。

○提案の理由

 我が社は放射能汚染水につき「汚染源を取り除く」「汚染源に水を近づけない」「汚染水を漏らさない」という3つの基本方針であたっているが、どれも効果を出せていない。また、トリチウム除去設備を装備していない。トリチウム除去技術を採用すべきだ。

 トリチウム三重水素)は弱いベータ線を出す。半減期は12年程度。細胞に取り込まれれると、遺伝子を傷つけ、ガンの発生その他の健康被害を起こす。EU指令でのトリチウム水質基準は1リットルあたり100ベクレルだが、タンク内のトリチウムは数十万ベクレルだ。

 福島第一原発では、トリチウムが3400兆ベクレル分保管されているという。世界中の核施設周辺での疾病にトリチウムが関与している可能性が指摘されている。

 トリチウムの海洋放出は、事故で甚大な被害を受けた漁業者にさらに追い打ちをかける行為である。我が社はトリチウムを含んだままの放射能汚染水の海洋放出を行ってはならない。

 この第6号議案に対する取締役会の付言は以下。

<第6号議案>

 トリチウム水の取り扱いについては、国の汚染水処理対策委員会や同委員会に設置されているトリチウム水タスクフォースにおける検討・整理結果も踏まえ、今後関係者の皆さまと協議したうえで決定してまいります。 

 あっさりとした回答です。

大丈夫?荒れない?

 

続いて第9号議案 

第9号議案 定款一部変更の件(8)

○議案内容

  以下の章を新設する。

 第△章 出資、債務保証の中止

  第×条 本会社は、経営破たんの可能性が高い、以下の事業者への出資及び債務保証を行わない。

 1 日本原燃株式会社

 2 日本原子力発電株式会社

○提案の理由

 日本原燃は、使用済核燃料を再処理して取り出したプルトニウムを再利用する核燃料サイクルを進めるために作られた国策会社であり、我が社は筆頭株主である。だが、その要である六ケ所再処理工場は着工から22年経ち2兆円以上かけても完成せず、トラブル続きで22回も延期し、創業のめどは立っていない。もう一つの要、高速増殖炉もんじゅも1兆1700億円を注ぎ込みながら止まったままだ。核燃料サイクルは破たんしている。

 日本原子力発電は電力9社などが出資する卸電気事業者であり、同様に我が社は筆頭株主だ。発電施設は東海第二と敦賀の2か所の原発だけで、福島原発事故以降すべて止まっており、全く発電していない。それなのに我が社などは契約に基づき、電気を受け取っていないのに2014年度で1300億円を支払っている。

 10兆円の税金投入で生きながらえている我が社が、将来性のないこの2社に出資、債務保証を続けるべきではない。

これに対する取締役会の付言は以下。

<第9号議案>

 資源の有効利用等の観点から原子燃料サイクルの推進は国の基本方針とされていることから、当社はこの方針に則り、再処理事業等を担う日本原燃株式会社に協力してまいります。

 また、原子力発電所廃炉の経験やノウハウを有する日本原子力発電株式会社とも協力関係を構築し、福島第一原子力発電所廃炉体制の強化に取り組んでおります。

 当社といたしましては、引続き両社との資本関係を維持しつつ、原子燃料サイクルの推進に取り組むとともに長期にわたる廃炉作業を安全かつ着実に進めてまいります。

 

だ、大丈夫?

 

国との責任擦り付け合いみたいな構図にも見えなくないです・・・。

 

そして、つい数日前にこんなニュースが出ました。

大惨事以上の福島原発: マスコミに載らない海外記事

 

大惨事は後片付けすることが可能だ。

東京電力福島第一原子力発電所廃炉推進カンパニー最高責任者の増田尚宏は、とうとう公に“公式に”600トンの熱い溶融炉心コリウムが行方不明だと発表した(福島原子力発電所の運営企業が、600トンの溶融燃料が行方不明と語る、Epoch Times、2016年5月24日)。

これから、どうすればいいのだろう?

元アメリカ原子力規制委員会(NRC)委員長、グレゴリー・ヤツコによれば、燃料は発見できない可能性が高い。“現時点では、燃料がどこにあるのか誰もわかっておらず、しかもこの燃料は極めて放射能が強く、それも非常に長い期間その状態が続く。”

(一部抜粋)

これはもう・・・・・。

 

残念ながら総会には行けませんが、どのような状態になるのか、気にはなりますね。

 

ついでにチャート。

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チャートは、トレンドラインも割っているので、やはり下げると思ってみてて良いよいな気がします。

炉心コリウム行方不明のニュースが出たのが数日前、総会が28日。総会でミラクル回答を出さなければ2013年の水準まで落ちる可能性は大きいとみています。

(※投資は自己責任でお願いします)